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RUNNERS WOMAN
「ランニングの癖や悩みに、キックボクシングの効果を試してみませんか?」
そんなご案内を受けたRUNNERS WOMAN編集部。早速その効果とやらを確かめに体験コースにトライしてきました!
いや、これが本当に驚くほど即効性ビシビシものだったのです……☆
今回お世話になった『private lesson studioTAKE IT EASY』の代表兼トレーナーはこちら!
元K-1ファイター、プロボクシングで日本ミドル級王者獲得、シュートボクシングで日本スーパーウェルター級王者獲得のプロ格闘技二冠王。
現在も現役選手で試合出場を続けながら、トレーナーとしてボクシング経験を生かした新境地を開拓中。
もちろん普段から心肺機能を高めるランニングはトレーニングに欠かしていない。
体験したランナーは…☆
ダイエット目的でランニングをスタートし2007年10kmレースデビュー。
以降マラソンにハマり、ホノルルマラソン、しまなみ海道ウルトラ遠足、韓国ソウル国際マラソン、韓国・済州島国際マラソンなどに出場。「済州島の海岸線を走るコースは、とても楽しかったですよ」。仕事はデスクワーク。
まずは丁寧に事前カウンセリング
ボクシングジムなんてどんな猛々しい場所なのだろう……とドキドキしながら取材チームが訪ねたその場所は、想像をあっさり覆されるほど明るくてきれいなスタジオ。まずは受付のソファーにて渡された用紙に、運動歴や身体の気になる部分や体調などを詳しく記入します。
岡崎さん(以下:岡崎) 「私、足首が弱いんです。よく捻挫していて。また、フルマラソンを走っても30km超えると股関節に痛みが出ます。それによく風邪をひきますね」
鈴木トレーナー(以下:鈴木) 「こう見させていただいていると、岡崎さん、口呼吸されてますね?」
岡崎 「? ・・・そういえば結構口開いてること多いかもです」
鈴木 「鼻呼吸で、深〜く息を吸ってみてください」
その場全員が鼻から大きく息を吸う。自然と背筋が伸び、胸が上がります。
鈴木 「肺の中にたっぷり空気を入れたことで、猫背になって傾いていた肋骨を起こして、中からストレッチする感じですね。そのまま息を吐くときも姿勢を保つよう心がけてください」
おお! 起き上がった背筋とともに、お腹周りがカチッとロックされた感じに。
鈴木 「そう、その姿勢です。口呼吸しているときっていうのは、身体全体が緩んだ状態なんですね。関節も筋肉もぐにゃぐにゃと無防備です。たとえばそのままランニングしてしまうと、その緩んだ関節や筋肉はまともに地面からの衝撃を受けてしまって、故障の原因になるのです。捻挫しやすいのも長距離で股関節に痛みが発生してしまうのも、ここからきていますよ」
岡崎 「!!! そうだったんだ・・なるほど~!」
鈴木 「ボクシングのパンチやキックボクシングでキックする瞬間は、そのかちっとロックされた状態での身体の使い方を意識します。ランニングの際にも、うまくその状態と緩んだ状態を使い分けられるようなれば、疲れや故障が減り、パフォーマンスが上がるはずですよ」
なんとも鮮やか。身体が“緩んだ”状態のまま運動することの無防備さはすぐイメージできます。鈴木トレーナーの説明が腑に落ちて一同いきなり感心!
鈴木 「パンチする、足を上げるなど四肢を外に向けて出す運動は、身体の軸、体幹がしっかりロックしなければできません。続けていくと、自然とその身体の使い方を身につけていくことができますよ」
これは期待できそう!
いよいよ体験レッスン開始!
鈴木 「まずは準備運動しましょう。腕をぐるんぐるん。耳の後ろをしっかり通して、最初はゆっくりどうぞ」
岡崎 「結構キツいですね~(笑)」
鈴木 「ふだんの生活ではビールおかわり!ってジョッキ上げるときぐらいまでしか腕上げる機会ってないんですよね(笑)。この肩の大きな筋肉を動かすのは充分“適度な運動”になるんです。何もわざわざ“運動”をしなくてもいいほどに」
続いて、窓枠に手を添え、脚を真横に引き上げてみます。ぶるんぶるんと大きく、左右に、そして前後に、と振ります。これも股関節が伸びて気持ちいい! さっそく岡崎さんも汗ばんでいます。
次は体側を伸ばす。しっかり腕を耳につけて身体を傾かせます。
鈴木 「身体って、どこかを伸ばそうとすると必ず体幹も伸びるんですよ。縮んでいるのをリセットしてあるべく正しい位置にリセットしてあげましょう。姿勢の悪い人は縮んで固まっている状態です」
岡崎 「きついけど気持ちいいです!」
鈴木 「“家で簡単にできる適度な運動”ってこういうことを言うんだと思うんですよ」
次に股関節を開き、横に膝を上げ→前にキック!をリズミカルに繰り返します。
これはなかなかハードそう!
岡崎 「フラフラしてどっかいっちゃいそう!」
膝を伸ばし、胸を開いて正しい姿勢を意識しながら、膝を横に上げキックします。
鈴木 「準備運動はここまで。いよいよグローブをつけましょう」
ついにグローブを装着!
岡崎 「なかなか重いですね~~」
ストレート、フック(大きく円を描いて振り回す)、アッパー、と
聞いたことのある打ち方を試していきます。バス! ドス!
岡崎さんカッコイイ!
鈴木 「踏み込む。打ち込む。戻る(ストレート)。ひねって、打って、戻る(フック)。とにかく大きく動きましょう」
岡崎 「これは快感ですね。気持ちいいです!」
岡崎さんのパンチ、いい音になってきた! 続いていよいよキック、回し蹴りです。甲とすねの辺りで打ちます。
かなりいい汗をかいてきた岡崎さん。そこにきて鈴木トレーナーがひとこと。
鈴木 「・・・・今までの準備運動を見て、岡崎さんの身体のクセなどを見ていたんです」
岡崎 「ええっ」
ここから鈴木トレーナーより怒涛の分かりやすーいレクチャーがスタート!
鈴木 「腰の部分は背骨の延長上の腰椎しかないのでグラグラ揺れるんですね。骨の周りにあるインナーマッスル、これがほとんどの人はお休みしてしまっている。僕だって力を抜けばユルッとなります。つまり口呼吸で猫背になり、ぐにゃぐにゃになっていることで、肋骨が落っこちて骨盤の位置を押し、身体全体がグラグラ揺れてしまうんです。腰が曲がるとさらに骨と骨がかばい合って、股関節、ヒザ、足首へ、と全身ずれていきます」
岡崎 「ひえええ。なるほど!」
口呼吸、猫背から始まり、下に向かって延々影響し合う骨の傾き。女性だったらすなわち胸やお尻も垂れてしまうということ・・!
鈴木 「そこでいよいよランニングの場合です。足を着いたときに身体が歪んでいると、地面からの衝撃を吸収してしまうので勢いを殺してしまいます。身体がロックされていれば、着地した時の地面からの反発を利用して無駄なく推進力で走れるようになります」
あの弾むように走れるときの、あの感じ。鼻呼吸、そして姿勢を整えることが、走りにこんな差を生んでいたなんて!
鈴木 「ふだんの生活でも、立つ時、座る時、走っている時、気がついた時に『内側、内側』と意識してみましょう。横に散ってしまっている重心のイメージを、身体の真ん中、内側に寄せて1本の線に近づくイメージです。シルエットが変われば走りが変わる。続けていくと勝手にロックされていきますよ。この方法で走れば故障は半減すると思っています」
意識を変えただけでランニングフォームが改善!
以上のレクチャーを経て、さっそく岡崎さんが“ロック”し、身体の軸を意識した動きを実践! まずは歩いてみます。
岡崎 「お尻にきます!」
鈴木 「いいですね。脚を出すとき腰から行くイメージ。外に散らないよう意識してください」
そしていよいよ走ります。フォームはご覧の通りキレイ!
鈴木 「ばっちりです。走ると同時に外に散らないよう、軸をしっかり作って!」
岡崎 「これもお尻すごく使う感じです!」
鈴木 「お尻は大きな筋肉なんで、使わない手はないですよ~」
岡崎さん、明らかに綺麗なフォームになってます! 先生からもgoodのサイン。
やりました!
キック、パンチもフォームが決まるように。身体の軸ができ、
力がブレずに伝わっている感じ。
~レッスンを終えて~
「スタジオはすごくきれいで明るくて、先生がとても親切で教え方がお上手で驚きました(そしてすごいイケメンです)! 両足ともよく捻挫するし、レースでも30km過ぎたら必ず股関節が痛むこと、それらが口呼吸からの身体の“緩み”からつながっていると説明いただいてまずイメージできたし、そのうえで教えてくれるのでより分かりやすかったです。
正しい呼吸と力の入れ方で身体の可動域が広がり、無駄なく力が入れられたのでびっくりでした。この走り方で練習し、次のレースで30km超えたところからどうなるか、フルマラソン出場が楽しみです。フォームの改善効果がすごかったことが先になってしまいましたが、背中やおしりの筋肉を使えてることが実感できてシェイプ効果も期待大です。もちろんパンチ・キックは“快感”のひとこと! 女性でも、やってみたらたまらないと思いますよ」(岡崎さん)
スタジオにはシャワー・更衣室も完備。ランの悩みをもつあなたの突破口になるかも。
気になる方は体験レッスンぜひぜひトライしてみてください!
☆体験レッスン受付はこちら
TAKE IT EASY (private lesson studio)
http://www.takeiteasy.ws/
〒106-0031 東京都港区西麻布4-11-4西麻布尾花ビル2階
料金/マンツーマン 5,000円、ペア 4,000円、グループ・クラス 3,000円
受付/電話03-6419-7833 メール info@takeiteasy.ws
撮影/泉山美代子