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RUNNERS WOMAN

42.195km、名古屋のオンナ道。


3月10日(日) 名古屋ウィメンズマラソン
撮影/塩川真悟、編集部

42.195km、名古屋のオンナ道。

3月10日(日)名古屋ウィメンズマラソン

出走者 14,554人
完走者 14,124人
制限時間 7時間
完走率 97%
天気 曇り時々雨
気温 15℃(スタート9時10分)~9℃(13時ごろ)

3月10日(日)愛知県名古屋市で行われた「名古屋ウィメンズマラソン」。昨年「名古屋国際女子マラソン」から衣替えし、エリートランナーのみならず女性の一般市民ランナーに参加が開放された注目大会となってから2度目の開催となる今回。エントリーはあっという間に締め切りとなり、女子のみの大会としては世界一の規模となる15,000人の女性ランナーが名古屋市中心部の大通りを駆け抜ける、華々しい大会となりました。そんなランナーの中から、昨年へのリベンジを期して参加したひとりの女性・相川光代さんのレースを追ってみました!

相川光代さん

相川光代さん

あいかわ・みつよ club MY☆STAR所属。2010年、パートナー勲さんが始めたのをきっかけに軽い気持ちで近所でのランニングをスタート。ランステのイベント参加での練習を経て、2011年渋谷表参道women’s runで10kmレースデビュー。2012年秋、初フルマラソンとなったつくばマラソン完走以降、コンスタントにレース出場を重ね、今回の名古屋ウィメンズマラソンでフル10回完走達成。自己ベストは3時間42分。

相川さんのトレーニング

週3回、インターバル、ビルドアップ、ペース走をチームで練習。週末は足柄峠の山北にて12km登り12km下るロード練習“山練”や、東京から小田原まで夜間走(!)で長く走る練習なども取り入れ、強い脚作りに努めた。






2度目の名古屋。「次こそ名古屋城を見たいって思いました」

昨年に続き、2度目の名古屋ウィメンズへの挑戦となった相川さん。レース前日、こう話してくれた。

「去年は苦しいレースになってしまったんです。
30km地点から故障していた足がつりそうになり、だらだらと続く緩い坂道もキツくて、
名古屋城を見る余裕もなく名物のういろうを手に取ることもできませんでした。
今回の目標は3時間40分台。ベストの42分目指し、名古屋城もしっかり見てきたいと思います!」

幅が広い大通りとフラットで走りやすいコースが人気の大会だが、
30kmあたりからのゆるい登り坂が、疲れの出る後半に堪えるという。
天気予報は晴れ、20度近い陽気……さあ、どうなる??

いよいよスタート!

いよいよスタート! 



9:10、いよいよレースのスタート! 
天候は曇り、予想外に肌寒いのが吉と出るか凶と出るか。
カラフルなウエアに身を包んだ女性たち15,000人が42.195kmの戦いにいざ出てゆくその様子は華々しく、圧巻。
相川さんもBブロックで颯爽とスタート!





いよいよスタート! 25kmまでブレのないペースを刻む

世界選手権(8月、モスクワ)の日本代表選考会を兼ねたレース。
トップ集団に居る野口みずき選手や木崎良子選手の力強い走りとすれ違う瞬間は感動!



いよいよスタート! 




「往復のコースが多いので、すれ違う仲間とエール交換できるのが励みになりました」(相川さん) 






沿道で応援する家族を見つけ、思わず駆け寄るランナーも!



中央のFINISHラインとレッドカーペットゾーンをぐるっと囲むようにEXPOやグルメブースが広がるナゴヤドーム。ここに帰還!

ゴール後は武将たち(?)やタキシード姿の男性がお出迎え!


スマホから公式サイトの「ランナーズアップデート」をチェック。
背番号を入れるだけで5kmごとの通過タイムを知ることができる。
25km地点まで26分ペースを崩さずに刻んでいる相川さんの奮闘ぶりに胸が熱くなる。がんばれ!

また、「応援ナビ」で名前を検索すれば、コース上のどのあたりを進んでいるか教えてくれる。
応援を楽しむ家族や仲間の強い味方だ。





3時間54分35秒、ゴール!

3時間54分、ナゴヤドームに無事帰還、相川さんゴール!!
「ダメでした~」と開口一番、笑顔。

「やはり30kmあたりから足が痛くなってしまい、だましだまし走ることになりました。
2週間前の東京マラソン出走の影響もあったかなあ。
でも名古屋城もしっかり見られたし、ういろうも食べられて、
レースを楽しむという昨年のリベンジは果たせました」

 想定外の寒さに強風、と決してベストな条件ではない中での健闘。
でもタイムとしてはもっと上を狙いたかった。相川さんのなかに思いがあふれる。

「もっとがんばれたかなって。ういろう食べてる場合じゃなかったかな(笑)。
後半、自分との孤独な戦いになったとき、気持ちが切れないようにすることが課題ですね。
精神的に強くなって“自分のペース”を作ること」

昨年の大会からずっと身につけていたという完走賞のティファニーのペンダントは、
今年のものにつけ替える。
でも、ティファニーのお店でしてもらえるというタイムの刻印はしないつもりと言う。

「来年は、刻印したくなるタイムを出したいですね」

相川さんと名古屋ウィメンズのストーリーはまだまだ続くのだ。
マラソンを始めてから、あきらめない、最後までやるという粘り強さが出てきたという。
タイム入りのペンダントを手に入れられるのは、自分だけ。
相川さんは、また明日からも走り続ける。



今年のティファニーペンダント。ユリをあしらったデザインが可愛い、と大好評。

☆私たちも名古屋ウィメンズ、走りきりました!☆

会場で見つけたいい笑顔にフォーカス! みんな、レースどうだった? どんな練習してた?


(左)岡田美和子さん
  (去年に続き2回目の出場)
(右)郷津順子さん
  (初フル)

去年は沿道で岡田さんの応援をしていたという郷津さん。
今年は一緒に出場することを決意、岡田さんがペース走をして見事4時間59分でのゴール!

「一緒だとくじけなくて良かった。石垣島で2泊3日の合宿練習をしたりしました」(岡田さん)

「つらいばっかりだったけど、沿道の友達の応援が励みになりました!」(郷津さん)

(左)山口マヤさん
  (ホノルルマラソンに続き2回目のフル)
(右)カトリマユミさん
  (去年に続き出場。フル2回目)

「週2回10km練習しました。寒くて鼻水がつらかったけど、
すれ違った安田美沙子さんにみちゃこ!って呼んだらにこっとしてくれてうれしかった」(山口さん)

「主婦なので平日の午前などに時間を見つけて10km練習しました。
4時間45分から5時間15分の間を目指し、4時間53分でゴール。
足の裏が痛かったので、この記録は上々です」(カトリさん)

(左)榎本美友紀さん
  (2度目のフル)
(右)川村あゆみさん
  (去年に続き出場、フル3回目)

「目標の4時間45分を切れて、4時間38分でゴール。
練習では最後に15km走ってレースに備えました。
25km地点がきつかったけど最後の声援とハイタッチで元気出ました! ラストのエイドのパンがすごく美味しく感じました」
(榎本さん)

「仕事が夜勤もあり不規則なので、練習時間を見つけながら
1回7kmを基準に練習しました。
目標の4時間半は切れず5時間8分でしたが、満足! 
雨も冷たかったし、自分との闘いでした。来年も出たいです」
(川村さん)

永野富子さん
  (初レース!)



ゴール後に会ったご主人と息子さんに「ありがとう」と涙ながらにハグしていた永野さん。
「子どもが4人いるんですけど、上の高校生の娘たちに何かいいところ見せたいなって。故障続きであきらめかけたこともありました。とにかく、ゴールできて良かった!」
子育てに追われていたので、目標をもてたのが良かったね、とご主人も微笑んでいました。


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