上手な呼吸法をマスターすることは、速く走るためだけでなく、楽に、楽しく走ることにもつながるし、美しいフォームを作ることにも役立ちます。そのコツを紹介しましょう。
(1)呼吸でリズムを作り、そのリズムで走る
自然な呼吸のリズムは、脚の運びや腕振りとは関係ありませんが、これらがバラバラでは、走り全体のリズムの調和が取れません。このリズムは4拍子(4歩に1呼吸)と3拍子(3歩に1呼吸)が多いのですが、一般ランナーでは3拍子の人は少ないようです。
ポイントは「息を吐く」ほうに力を入れ、なめらかに大きく吐きます。息の流れを「スウ・スウ・ハク・ハク」と区切らないで、スムーズに「スーッ、ハーッ」と呼吸します。
(2)酸素を効果的に取り込む
人間の肺には、息を吐き切っても出し切れない残気量が多く、これが外から入ってくる新鮮な酸素濃度を薄めてしまいます。のどの抵抗を小さくして、素早く、勢いよく息を吐くトレーニングと、深呼吸するつもりで大きく息を吸い込める姿勢を意識したトレーニングを、ジョギングの中に取り入れてみましょう。
(3)腹式呼吸のトレーニング
横隔膜を上手に使った腹式呼吸を練習しましょう。リラックスし仰向けに寝て、お腹に軽く手を当てて、息を吸いながらお腹がふくらみ、息を吐きながらお腹がへこむように意識して、少しずつ力を入れた呼吸になるようにします。慣れたら、どんな姿勢の時も上手に腹式呼吸ができるようになります。
いろいろ試しながら、自分に合った呼吸法を見つけていきましょう。