「走る前にも後にもストレッチング」とよく言われますが、ではストレッチング(ストレッチ)って具体的にはどんな効果があるのでしょうか。ストレッチには、身体の柔軟性を向上させる効果と、筋肉の血流量を増加させる働きがあります。 筋肉を伸ばすには、反動をつけた柔軟体操より、ゆっくりと伸ばすストレッチの方が効果的です。筋肉をじんわり伸ばしてやると、筋肉の血流量が増加します。
ウォーミングアップとして走る前に行えば、筋肉が伸びて関節の領域が広がるため、高いパフォーマンスが可能になるうえ、故障防止にもなります。また、筋肉の血流量を増加させておけば、それだけ早く激しい運動を始めることができます。
運動後は筋肉が収縮傾向にあるので、血流が低下しています。そこでストレッチを行うと、筋肉内の血流量が増え、たまっている疲労物質を素早く除去することができます。そのため、ストレッチはランナーにとって必要なのです。ストレッチを行ううえで大切なのは、伸ばしている筋肉に「伸びているな、よしよし」と意識を集中することです。しかし、やり過ぎては逆に筋肉を痛めてしまいます。以下、基本的なものを紹介します。
●アキレス腱
後ろ足を少し曲げる感じで。かかとはつける。反動はつけず、その部分を意識してじっくりと伸ばす。
●太もも前部
片ひざずつ曲げて、身体をゆっくり後ろに倒す。
●背中・腰・太もも
脚を開いてすわり、上体を前に倒す。脚を前後に開いて、大腿部前面、後面が伸ばされているのを意識しながら。仰向けになって、脚を頭の後ろにもってくる。