ランニング用語にはいろいろありますが、LSDもそのひとつです。LSDとは「エルエスディー=Long Slow Distance」を略したもので「長い距離をゆっくり走る」という意味です。
このトレーニングのねらいは、長い距離をゆっくり走ることによって、全身の持久力を高めることにあります。長い距離を走るには、速く走っていては続きません。したがって1km7分くらいのゆっくりしたスピード(ジョギング)で、できれば1時間以上(2~3時間でも)走り続けてください。
心拍数で言うと、120~130拍/分以下のゆっくりしたスピードです。友人とおしゃべりしながら走れるスピードと言えます。友人だけではなく、自然と語り合うこともできます。青い空、田畑の広がり、小鳥のさえずり、さわやかな風……。美しい自然の中を走れば、心は解放され、豊かになります。本当に走る喜びを知るのもこの時です。このような心の経験は疲れを忘れさせ、知らない間に長時間のランニングを可能にします。
さらに、LSDはランニング効率を高めてくれます。心肺機能や持久力、筋力も向上させます。アップダウンがある自然の中を走るため、走るリズムや呼吸のリズムを覚えます。無駄のない、リラックスした走り方が身につきます。週末は友人と一緒にリュックを背負って、野山にでかけてみましょう。
自然の中を走れない人は、街の中をタウンウォッチングする気持ちで走るのも楽しいものです。