「ランナー体型」というのは、いわゆる細身です。テレビでマラソン中継を見ていると、一流ランナーの体型には惚れ惚れさせられませんか? 細い(余分な脂肪がない)けれども、あるべきところに筋肉がしっかりついています。一流ランナーの体脂肪率(男性)は10%前後と言われています。一般ランナー(男性)なら14~23%程度が理想でしょう。
なぜ、ランナーは細いのでしょうか。その理由のひとつは、細い人がランニングを始めやすいということ。さらに、太っていた人も走っているうちに細くなったということでしょう。
同じ脚力、同じ心肺機能を有したランナーなら、体重の軽いほうが有利です。体重50kgのランナーに対して70kgのランナーは、20kgの重りを持って走っているようなものです。その不利を克服することが、ある意味ではトレーニングであり、ランニングライフなのかもしれません。
また、長距離ランナーの資質を表すひとつの指標に「最大酸素摂取量」がありますが、これは体重1kgについて1分間にどれだけ酸素を体内に摂取できるかの能力を言います。トレーニングによって減量すれば、心肺機能はそのままだとしても体重1kgあたりの酸素摂取量は増大することになります。たとえて言えば、ダンプカーが大排気量のエンジンをそのままに、ボディが軽自動車のように軽くなったというわけで、身軽に走れるのです。つまり、細身のほうが長距離には有利ということです。