私たちの体重は、食事に含まれるエネルギー(摂取エネルギー)の量と、生命を維持したり、活動したりするために使われるエネルギー(消費エネルギー)の量のバランスによって変化します。摂取エネルギーのほうが多くなれば体重は増加し、消費エネルギーのほうが多くなれば体重は減少します。
では、走ることによって、体重はどのくらい減るかを試算してみましょう。ランニングでは、1km走るのに、体重1kgあたり1kcal消費するといわれます。体重50kgの人なら1kmのランニングで50kcalの消費になります。
このエネルギーを身体の脂肪でまかなったとしましょう。脂肪は1gで7kcalのエネルギーに相当するため、脂肪1kgを使うには7000kcalの運動が必要になります。この7000kcalをランニングに置き換えると、1kmで50kcalなので、140km走ることになります。つまり、体重50kg の人は140km走るごとに脂肪を1kg減らせるというわけです。月間140km走れば、毎月1kg減量できるという計算です。
運動をせずに、摂取カロリーだけを減らしても体重は減りますが、それでは脂肪だけでなく、筋肉までも減ってしまいます。運動をして筋肉に刺激を加えていると、筋肉だけでなく脂肪がエネルギー源として使われるので、理想的な減量法と言えるのです。