レースはランナーの晴れ舞台。この日のためにトレーニングを積んだランナーたちが、それぞれのセンスでコーディネートしたウエアで走りを楽しむ場です。自分に似合う素敵なウエアで、さっそうと走り抜けてみたいですね。仮装をしたり、スウェットの上下で走るランナーも見かけたりしますが、効率よく走るためには、腕や足の動きがスムーズに行えるランニングシャツ&ランニングパンツの組み合わせが一番です。
一口にランシャツ&ランパンと言っても、夏物と冬物では異なります。吸汗・速乾性は共通ですが、夏は通気性がよく、熱を逃がす効果の高いメッシュ地のものを。丈が短いタイプもあります。冬は、保温性を考慮した裏起毛のものがよいでしょう。首回りや腕ぐりなど肌の露出部分を小さくしたり、お腹の部分の保温性を特にアップしたものなどもあります。
ランシャツ&ランパンというと、スリムでサイドの切れ込みも深く、いかにもエリートランナー向きという形が気になる人もいるかもしれません。しかし、最近ではカラフルでゆったりしたデザインのものも増えています。同じサイズでもメーカーによって大きさが違うので、必ず試着してから購入しましょう。
なお、レースに新品(未着用)のウエアを着用するのは、あまり勧められません。ウエアは肌に直接あたるものなので、一度は着て走り(洗濯もしておく)、すれたりしないか確かめておきます。
この他、夏のレースであれば帽子、冬ならば手袋を準備しましょう。
初心者がジョギング用にはくシューズは、多少大きめで、底が厚く、柔らかいものがいいでしょう。特に、ジョギングのようにゆっくり走ると、かかとから着地するので、ショックをやわらげるためにも、かかとの厚いものを選びましょう。
さて、レース用のシューズですが、レースのスピードや距離よりも体力や年齢、さらには出場するレースによって異なってきます。脚筋が若く、強いランナーや、美しく合理的なフォームのランナーであれば、薄くて軽いもので十分。しかし中高年のランナーや、体格のよい、体重の重いランナーは、レースでも底がいくぶん厚いシューズの方がよいでしょう。
特に、起伏の激しいコースを走る場合(クロカン、山岳マラソンなど)は、それだけ着地の際のショックが激しいだけに、厚い底のシューズをはくべきでしょう。
なお、ウエアと同じように、シューズも新品(未使用)をレースではかないように。マメや痛みの原因になります。レースで使うシューズは、ある程度はきならしておくことです。従来はいているのと同じ型のシューズであれば、2、3回軽く走っておけばいいでしょう。しかし初めて、あるいは、あまりはいたことのない型のシューズであれば、レースと同じスピードで、少なくともレースの距離の20~30%(10kmレースなら2、3km)程度走って試してみるべきです。
また、最初は、シューズの内側の、特にマメや痛みが生じやすい箇所に石けんを塗ったり、足指にオリーブ油を塗っておけば、その予防になります。