便秘や動脈硬化、大腸ガンの予防に効果ありと知られる食物繊維。特に便秘は、ランニング中の脇腹痛の原因にもなるので、ランナーは食物繊維を十分に取る習慣をつけ、常に快食快便といったコンディションを維持したいものです。
ただし、食物繊維は確かに便の量を増やしたり、柔らかくしたりする作用がありますが、それは「排出されてこそ」の効果。レース前夜や当日の朝に食物繊維を取り、それがそのままお腹の中にあると、むしろ腸内ガスが発生しやすい状態で走ることになり、逆効果になりかねないわけです。だから「レース前は食物繊維を避ける」を原則として覚えておきましょう。
野菜や果物は、食物繊維の宝庫といったイメージがあります。確かに、ごぼう、ニンジン、いちご、キウイなどには多いのですが、きのこ類や海草類、豆類の方がはるかに多くの食物繊維を含みます。シリアル類も、手軽に食物繊維を摂取できる食品。献立にもいろいろ工夫しながら、上手に食物繊維を取っていきましょう。
なお、米などの穀類にも食物繊維はある程度含まれますが、玄米は精白米の約4倍もの食物繊維を含んでいます。時には、ミネラルたっぷりの玄米食もいいですね。